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「談話室松本」引っ越しのお知らせ

松本 知彦 for Private Time/2016.12.01/仕事

6年間、休まず続けてきた「談話室松本」ですが、会社20周年を機に、このたび新しいアドレスに引っ越すことになりました。

新しいデザインでスタートです

新しいブログはこちらから
↓↓
http://dig.co.jp/blog/danwashitsu/


デザインも一新しました。
皆さん今後はそちらをチェックしてください。
引き続きよろしくお願いします!!

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NEWoMANに見る旬なデザイン その2

松本 知彦 for Private Time/2016.11.16/仕事

前回新宿にできた新しい商業施設 NEWoMANの概要について書きました。
入っているショップや商品にはそんなに興味はないですが、空間設計やデザイン面ではチャレンジングな面があって面白いので是非行ってみてください。
勉強になります。
一生、輝く。新しい時代を生きる、すべての新しい女性のために。
という施設コンセプトですが、メンズもありますww

NEWoMANの2回目ではサインシステムについて話したいと思います。
サイトなどを見ると、この施設の導線やサインシステムついては、よい意見がほとんどありません。
結構な低評価です。
案内板がオシャレすぎてわからない
鏡に書かれた文字が反射して読みにくい
店名だけが書いてあって、何の店だか不明
デザイン性を追求しすぎ
と、、、かなり酷評されているのです。

文字情報がほぼない天吊りの誘導サイン

でも個人的にはそうはあまり思いません。
新しいことをやれば常に酷評はつきものだし、むしろチャレンジングなことをしなければ面白くならない。
これが公民館や図書館なら酷評されても仕方がない。
でもファッション商業施設ならそのくらいのことはやってもよい、もっとやるべきだとも思います。
老人や子供は来ないし、ファッションが好きな感度の高い30以上の女子しか来ないのだから、ユニバーサルデザインにこだわる必要はないでしょう。

サイン計画は、6Dの木住野(きしの)彰悟さんが手掛けています。
この人はサインシステムで知られる廣村正彰さんの事務所で修行した人のようですね。
廣村さんは、デザインナイズなカプセルホテルとして話題になった9hoursや、日産のデザインオフィスのサインで賞を取っている人。
廣村さんの登場以降、施設におけるサインの役割が格段に上がったと言っても過言ではないと思います。

フロアの案内板は鏡面仕上げに

日本語が小さいから見にくい&寄ると自分の顔が映る 笑

サイトで酷評されているように、フロアガイドのパネルにはミラーを採用しています。
見ようとして近づくと自分の顔が映りこむ。笑
サインデザイナーいわく、ファッション性の高い場所なので、親和性の高いミラーを使用し、場になじむようにデザインしたとのこと。
この施設ガイドのパネルもそうですが、誘導サイン系では文字情報が極力省略されています。
施設内の天吊りサインも、壁サインも、ほとんどすべてピクトグラムのみ。

ルミネゼロの書体は極細のヘルベチカ

こっちはさらに潔くて日本語表記は一切なし!

これが隣のルミネゼロに行くとさらに強調されていて、エレベーター内のサインもほぼピクトのみという、かなり潔いデザインになっています。
補足で書いてある文字情報も細い書体の英字のみです。
日本語がない。
田舎から上京してきたじいさんと待ち合わせたとしたら、間違いなく会えないでしょう 笑
しかし確かにNEWoMAN、隣にあるバスタ新宿、そしてルミネゼロ、これらの新しい施設をつなぐ導線、関係性は極めてわかりにくいです。
ルミネゼロの屋上には、家庭菜園の畑があるのですが(コルビジェの考案した現代建築の5つの原則を思い出します)ここへ行くのもどうやって行けばよいのか迷います。
そういう意味では、複雑なビルの構造をわかりやすくサインシステムで説明しきれてないのというのはあるかもしれません。
法規制か何かのせいなのか、ビルの入り口や建築構造がすごくわかりずらいのです。
NEWoMANとルミネゼロのサインは同じデザインテイストで、施工の方法を変えているのが面白いと思いましたが。

ボードにプリントではなく、ピクトを切り抜いた突き出し型のサインはカワイイ。

ということで、施設におけるVIシステム、その中でもサインの役割は、普段何気なく施設を訪れた際にはあまり気にしないと思いますが、注意深く見てみると面白いのです。
こういうリサーチを通して自分の仕事にフィードバックをするというのもありますが、話題の新しい施設には色々なデザイン戦略あって、行けば毎回参考になるところが多いです。

英語表記すらないフロアの案内板 笑

みんな知っているであろう絵本。
僕もこの本が出た当初に買いました。
でも別に子供のために買ったのじゃない。
自分で読むために買いました。

裏表紙は真っ白で、それを見つめる表紙に描かれた主人公。

テーマは「死」について。
ストーリーは谷川俊太郎、絵は松本大洋、企画は糸井重里。
帯にもあるように、谷川俊太郎が一晩で書いたストーリーに、松本大洋が2年かけて絵をつけたというもの。
これがですね、よいという表現が適切なのかどうかわかりませんが、読んだ人にじわじわ問いかけてくる、考えさせられる内容なのです。
主人公のおじいちゃんが孫に語る、自分が小学校の時、隣に座っていたクラスメイトの友達が亡くなった話。
その友達の名前が「かないくん」です。
孫はおじいちゃんの話を聞いて、死について考える。
それははじまりなのか、終わりなのか。

トレーシングペーパーが使われている扉をめくると、誰もいない教室に。

老人から次の世代に語られる死というテーマ。
かないくん、老人、孫の順番で、必ずやって来る死。
しかし、死ぬことの先について、本の中には書かれていません。
不明瞭でぼんやりとしている。
読んだ人各自が考えるようになっています。
ストーリーは谷川さん自身の経験を元にしているのは明らかでしょう。

かないくんが亡くなったあと悲しむ同級生も新学期になると忘れたように。

肉親に限らず、周りの人の死というものは、ある年齢になればみんな経験していると思います。
僕も去年、仲のよい友達を亡くしました。
それを考えるとき、単なる寂しいという感情だけでは説明できない、本と同じように言葉にできない独特の感情があります。
それはもちろん、友人を亡くした喪失感だけではなく、僕にも必ずやってくるということも含めて。
本の中では、かないくんが亡くなったあとクラスメイトたちは嘆き悲しみますが、新学期になると、かないくんがいたことを忘れたかのように普通の生活に戻っていることに、子供だった頃の老人は違和感を感じるシーンが出てきます。
後半~ラストでは同じように、老人が亡くなったことをスキー場で知った孫が、何もなかったようにスキーを続けながらおじいちゃんのことを考える、というシーンが用意されています。
白い雪=空白というのが、主題のメタファーとして使用されている。

日本画のような絵にまったく文章のない見開き。

本から伝わってくるのは少ない文章量と構図による、間のようなもの。
行間や絵の余白が読者に語り掛けてくる表現。
結論を明確にしないのと同じように、死によって生じる空白を伝える表現になっていると思います。
前半は老人の絵本作家が主人公ですが、後半は孫の女の子が主人公に変わって、2部構成になっています。
前述の雪を表現するために、白インクを使って6色で刷られているところにも白=空白の表現にこだわりが感じられます。
裏表紙をあえてISBNやバーコードを印刷せず真っ白にしたり、よく見ると単なる白ではなく、PP加工をマットと光沢で切り替えたり、装丁も凝ってます。

おじいさんは、ホスピスに入るとき、死の先を孫に暗示させます。

かないくんは子供が読んでもあまりピンと来ないかもしれません。
大人は読めば必ずそこに感じ入るものがあるでしょう。

ちょっと前になりますが、新宿の伊勢丹メンズ館の13周年記念パーティに行ってきました。
閉店後、顧客を呼んで毎年行われているパーティです。

ノベルティはお約束の中田ハンガー製のハンガーをいただきました。

元々新宿伊勢丹にメンズ館ができたのは、確か小学校低学年くらいの時で、「男の新館」という名前でした。
長い間メインの本館に対して、新館って呼んでいました。
メンズ館という名前でリニューアルされてから13年ってことですね。
百貨店がどんどん縮小していく中、そこから伊勢丹メンズ館の挑戦が始まったわけです。

11周年はベルトハンガー、12周年にはネクタイハンガーをいただきました。

今回もたくさんの人が来てました。
パーティと言っても、普通に買い物もできるし、特に通常営業と変わらないのですが、それでも各フロアでイベントが行われるなど毎年徐々にバージョンアップしているようです。
最初の頃は特にイベントもなく、飲み物が振る舞われるくらいでしたから。
今回エントランスでDJをしていたのは、元UFOの松浦俊夫さん、それはちょっと嬉しかったですね。

直行した8階で、広尾のセレクトショップ「ピッコログランデ」の加藤夫妻に会いました。
僕が勝手に東京で一番シアワセな洋服屋と呼んでいるお店です。
彼らにいざなわれてサロンドシマジへ。
元プレイボーイ名物編集長、島地さんがメンズ館で開いているバーです。
デパートに昼間から(朝からでも)お酒が飲めるバーがあるのです。
今年で4周年とのことでした。
伊勢丹8階にあるサロンドシマジは別館で、実はサロンドシマジ本館というのが都内某所にあるのですが、そちらは本当に会員制・・・というか知人でなければ行けない場所でして、以前そちらにも加藤夫妻とお邪魔したことがあります。
本館を訪れた際には、老舗旅館の宿帳のような分厚い革製のノートに自分の名前を書くという儀式がありますが、伊勢丹の別館ではその儀式は省略されています。
島地さん自らが作ってくれるおいしいシングルモルトのお店。

加藤夫妻とお福さん。サロンドシマジで。

こちらは本当の会員制、サロンドシマジ本館です。

そこでいつも会うのがお福さん(男性です)
お福さんのお尻に触るとシアワセになれるそうなので、触らせてもらったら堅かった!笑
パーティの帰りには、プリントされたマカロンをいただきました。
食べ物に印刷できるなんて技術は進んでますねえ。

いただいたオリジナルマカロン。おいしくいただきました。

後日、伊勢丹のN女史から連絡があり、言われるままにサイトを見てみたら、、、、なんとワタクシが写っている写真がアップされておりました。
ライダースにコンバース、全身ブラックという普段あまりしない格好ですが、ライダースであってもニットタイ(!)というのが自分のアイデンティティ(のつもり・・汗)で。
ライダースにTシャツ&デニムとか、ラモーンズみたいな格好、多分絶対しないと思うので・・・・
しかしサイトの一覧を見たら、サミュエルエルジャクソンのような方々の並びに松本がおり、なんだかサプール枠での登場のようです 笑
http://www.imn.jp/tag/PARTY%20SNAP?page=4

パーティ当日は雨でした。ライダースにFOXの傘。

ということで、今後も伊勢丹メンズ館、頑張ってほしいです。
N女史ありがとうございました!

人気上昇中のサチモスで思い出した渋谷系の音

松本 知彦 for Private Time/2016.10.24/音楽

最近、J-POPなるものをまったく聞かなくなりましたけど、そんな中で久しぶりに聞いたバンド。
そもそも彼らがJ-POPなのかどうかもわからないけど・・・
CDも買いました。

アルバムにはSTAY TUNEは入ってないんだよなー

Suchmos(サチモス)は、2013年結成。
バンド名は、ルイ・アームストロングの愛称サッチモから引用されてるそうです。
全員が神奈川県育ち。

バンド名からもわかるように、JAZZから何かしらの影響を受けていることは明らかでしょう。
むしろ音は90年代初頭に流行したACID JAZZからの影響が大きいかも。
そしてフラットやセブンスなどJAZZ系のコード進行が入っているのは、山下達郎、オリジナルラブなど、良質ジャパニーズメロウグルーヴからの影響もありそうです。
個人的には、久しく聞いてなかった渋谷系の登場みたいなニュアンスを感じます。
渋谷系という音楽ジャンルがまだあるのかどうか知らないけれど・・・

90年代初頭に現れた渋谷系という音楽ジャンルは、当時センター街にあったHMV渋谷店のバイヤーが、洋楽のレアグルーヴやJAZZ、クラブミュージックに影響を受けて活動する複数のバンドを括って勝手につけた名前です。
でも実は彼らは渋谷で活動してたわけでもないし、渋谷系という実態が実は何もないという・・笑

オリジナルラブやカヒミカリー、ラブタンバリンズなど売れ筋を筆頭に、クールスプーン、ワックワックリズムバンド、思い返せば僕も当時渋谷系を代表するクルーエルレコードのバンドに所属してライブをやったりしてました。
サチモスからはそういったアンダーグラウンドにルーツを持つ音を感じます。
音楽に限らず、これも今熱い80年代後半〜90年代の流行の現象の1つなのでしょうかね。

メンバー若すぎない?笑

しかし、メンバー全員が24歳くらいでチョー若い。
90年代のACID JAZZなんて聞いてるのかなぁ。
そんな疑問もあったのですが、調べてみたらベースを弾いてる彼のお母さんが、ジャミロクワイのファンだったという・・・・
言葉が出ませんが、24歳の親ならそれも不思議じゃないでしょう。。。
ジャミロクワイなんて、ついこないだの認識なんだけど。

PV見たらモロです。
J.Kay(ジャミロクワイのボーカル)に声も似ている。
ジャージを着ているのも同じ。
狙ってるのでしょうけど、ちょっとストレート過ぎない?笑


エルビス・コステロのPVをまんま真似て作った、ミスチルのPVを思い出しちゃいました。
メンバーがもうちょっと年齢を重ねて、カッコいい曲を作ったらさらに良くなりそう。

NEWoMANに見る旬なデザイン その1

松本 知彦 for Private Time/2016.10.19/仕事

今年の3月、JR新宿ミライナタワーにオープンした新しい商業施設、NEWoMANにはもう行かれましたか?
株式会社ルミネがルミネより1世代上の30~40代の大人に向けて立ち上げた新宿駅直結の商業施設です。
一応男女がターゲットになっているようですが、入っている店はほとんどが女性向け。

新宿駅から直結です。

客単価はルミネより高い3万円、衣料だけのルミネに対して衣食住すべてのジャンルが出店しており、うち8割が新宿初出店とのこと。
多くのクリエーターを起用したルミネ渾身のチャレンジングなプロジェクトですが、売れてるかは置いておいて、個人的にはとてもよい空間だと感じます。
共有部分と店舗を明確に区分せず、木、石、モルタル、タイルなど異なる素材を効果的に使ったフロアデザインが特徴的。
この素材のコントラストと、仕切らない曖昧さが施設全体のコンセプトになっているようです。

最近どんどん出店しているBLUE BOTTLE COFFEE。

参加しているデザイナーたちも第1線で活躍するクリエーターたち。
まず1階のBLUE BOTTLE COFFEE。
ここはオープンから半年経った今でも並んでますが、インテリアを手掛けたのは話題となった清澄白河の1号店と同じスキーマ建築設計事務所が担当。
TODAY’S SPECIALやTAKEO KIKUCHIの渋谷店などを手掛ける建築チームです。
この出店により、コーヒーを飲むために都営新宿線に乗って清澄白河まで行く必要がなくなったので喜んでいる人もいるでしょう。
ただ昭和の病院のように、コーヒーができたら名前を大声で呼ばれるというオペレーションは、どうにかなんないのですかね・・・

アメリカの店舗もカッコいいですが、新宿もなかなか。

サザビーの新規事業であるライフスタイルショップ

同じく1階にあるオーストラリアからのインポートヘアケアブランドAēsop(イソップ)。
ここはライムストーンを大胆に使ったインテリアがカッコよいです。
什器もほぼすべてベージュのライムストーンを使って贅沢に作られています。
設計はトラフ設計事務所。
以前学芸大のクラスカにあった自身で手掛けた自分たちの事務所のインテリアがメディアによく紹介されてましたね。
同じフロアにはサザビーが運営するライフスタイルショップAKOMEYA TOKYOもあります。
この店は確か銀座が1号店ですが、今らしいコンセプトの店だと思います。
売れていることでしょう。

鎌倉からやってきたというのが意外なGARDEN HOUSE

その他、鎌倉からやってきた話題のレストランGARDEN HOUSE。
パンケーキやハンバーガーが主なメニューですが、ほとんど女性客です。
そして単価が高い・・・・
新宿で待ち合わせた女子たちが使うのかな。。
普段使いには向いてないと思います。
デザインは知人の高橋&神林ペアが代表を務めるJamoaccociates(ジャモ)が手掛けています。
元エグジットメタルワークス、アパレルではおなじみの建築家ですね。
BAEMS JAPANやCITY SHOP、AMERICAN RAG CIE、OPENING CEREMONYなどをやってます。

広くない施設なのに至る所にスペースを取っているグリーンエリア

施設全体のデザイン統括は、sinato大野力という人らしいです。
ショップごとの曖昧な仕切りは、駅から施設に入るエントランス部分にも踏襲されていて、駅のコンコースなのか、それとも施設なのか、その区切りも曖昧にしています。
そして施設のもう1つの特徴が、共有部におけるグリーンですね。
各フロアのちょっとしたスペースに必ずグリーンがある。
植栽デザイナーはGreen Fingersの川本諭という人らしいですが、最近の商業施設には必ずグリーンがありますね。
タイル、木、モルタル、そしてグリーン、色にしたら白、ベージュ、グレー、グリー。
同じようなアプローチは東京のあちこちで見かけますが、こうしたクリーンな組み合わせは、今の時代の気分なのだと思います。

トイレはデザインナイズされていてとてもよいです。

特筆すべきはトイレでしょう。
トイレのデザインがとてもよいのです。
これだけでも見に行く価値はあると思います。
トイレにもグリーン、そしてダイソンの乾燥機。
女子にとってトイレは重要なのでしょうね。
ただダイソンの乾燥機は、デザイン的に美しいものの、使い方が若干わからなくて最初は迷います・・・

別にNEWoMANの手先ではないのですが、個人的に好きという以外に、NEWoMANに足を運ぶには理由があるのです。
それは今デザインを担当している施設のサインシステムの参考にするためです。
次はNEWoMANのサインについて書きたいと思います。

デザイン事務所シンプリシティが手掛けた骨董通りのセレクトショップBLOOM&BRANCH TOKYOもgood

アップするのが遅くなりましたが、アンヌ隊員の夏休みの宿題に関するレポートです。
毎年、この夏休みの宿題というのが、松本家においては重要なテーマなのです。
何をつくるのか?どうやってつくるのか?

去年作る前に描かせた簡単な設計プラン。これを持ってハンズへ。

今回のテーマは「編集」でした。
リンタロの時に設定したテーマはシンプルで、作ることそのものより、アイデアを具現化する計画=「プロセス」にありました。
作る前に、プロセスをしっかり計画すれば全体の作業の80%は終わったようなもの。
自分で考えたアイデアを、どうやってプロセスに落とし込めばよいか、その重要性を教えたつもりです。
自分の普段の仕事と同じですね。

しかし兄弟とは言え、一人ひとり性格も得意分野も、集中力も違います。
リンタロの時のように、アンヌ隊員には徹夜はムリだと思いました(自分的にも・・・汗)
去年は、タイのサムイ島で泊まったホテル、Banyan treeの中庭にあったハンモックを作りたいとのことでした。
リンタロの時と同じように、まずどうやって作るのか、最初にプランを考えて紙に書くことを教えました。
プランを作ることは、これから自分が何をしたいのか、それをどうやって作っていくのか、明確なゴールをイメージする、もっとも重要な作業です。

リンタロと違って、アンヌ隊員はスケジュールに余裕を持って2週間前にスタート

こちら昨年の完成版です。

土台は発砲スチロール、ヤシの木は複数の種類の緑色の紙、草は鉄道模型用のスポンジ、ハンモックの白い網はカーテンなどに使われる生地をカットしたもの、ハンモックの両側は細い木の棒を買ってカットし、ホッチキスで留めました。
2人で東急ハンズに行って、1つ1つ相談しながら買ってきた材料です。

今年は描くランドマークを選ぶところからスタート

そして今年は、リンタロと3人で行ったロンドンとパリの思い出のレポートを作りたいとのこと。
色々アイデアを考えましたが、アンヌ隊員には女子らしく「アート+編集」を教えることにしたのでした。
女子は男子より、コメントを書いたり、何かを貼ったり、チマチマした作業が好きなことも、このテーマを選んだ背景にあります。
何を作りたいかのアイデアはアンヌ隊員からですが、それをどうやって作るかは、テーマは編集とは本人に伝えないまでも、助言します。
雑貨が好きなアンヌ隊員にはアート作品より、こうした編集要素のある作品の方が向いていると感じていました。

自分が感じたこと、調べたことを貼っていきます。

完成形はこんな感じ

まず2つの都市の大きな地図を描き、川の部分を切り抜いて、2枚を貼り合わせて橋をつくる。
自分が行ったランドマークの絵を描いて切り抜き、それらを地図に立てて貼る。
そこに自分がその場所で感じた感想を書き入れていくというもの。
当初は現地で撮影した写真を切り抜いて貼ったり、実際に使ったチケットを貼ったり、領収書やコインなど色々盛り沢山にコラージュする計画だったのですが、意外にあっさりな仕上がりになりました。
でもランドマークの絵はなかなか味があります。
今回難しかったのは絵や工作そのものの作る技術ではなく、どこに行ったのか、何を伝えるのか、どこまで描くのか?(駅&道路)という、作品には直接現れない試行錯誤の編集プロセスでした。
雑誌によくある街紹介マップなどを見せながら説明したのですが、ちょっとむずかしかったかもしれません。

2つセットなところがポイントです。

絵と文字による自分だけの地図の完成です。
ただの絵ではなく、個人的な経験を書き入れた、他人も見て楽しめるシティガイドになっています。
「編集」とは何か、ぼんやり感じてくれたかなあ。。
こういう経験が大人になってから、頭の片隅の記憶に残っていてくれたら嬉しいです。
僕が子供のとき自分の父親からしてもらったこと、それを彼らにも同じように教えたい。
そしていつか自分が一人で何かを作ろうとするとき、少しだけこのことを思い出してくれたらと願っています。
僕が思い出したように。

鉛筆削り カールVSダーレ

松本 知彦 for Private Time/2016.10.05/文房具

皆さんは鉛筆削りって使ってますか?
先につけてくりくり回す小さなヤツではなく、机の上に置いてハンドル回す昔ながらのタイプです。
ハンドルを回すタイプの鉛筆削りのデザインがこれ以上進化しないということは、ある意味鉛筆削りの機能&デザインはこれで完成形なのだと思います。

久々の松本画伯の絵の登場です!

僕が小学生の時は、教室の黒板の脇の机に常に鉛筆削りが置いてあって、休み時間にはみんなそこで鉛筆を削ってました。
その後電動式が登場し、ブイーンって短時間に削れるようになると、手動式の鉛筆削りは時代遅れの商品となりました。
ウォークマンを使っていたある日、MDウォークマンが出たら、急にウォークマンを使っている自分が嫌で仕方なくなったように、小学生の僕も電動式鉛筆削りの登場により、手で回すタイプの鉛筆削りは急に色あせた旧時代の遺物のように見えたものです。
しかし、今電動式はどこへ行っちゃったのでしょうね。
まだあるかどうかもわかりませんが、売られているのは手動式ばかり。
シャーペンの登場で鉛筆の需要が減ったと同時に、削る行為に利便性を極める必要はなくなっちゃったのでしょうか。
しかしカセットテープを聞くウォークマンしかり、一時期石器時代の遺物のように扱われていた初代の方が今、求められるというのは面白い現象ですね。
もう利便性は行くところまで行きつき、今は非効率なロマンをみんな求めているようです。

CARLの鉛筆削り

この鉛筆削りはカールというブランドのもの。
見た時はてっきりドイツかどこかのインポートかと思いましたが、意外にも日本製でした。
調べてみるとカール事務器は1954年創業の葛飾区の会社。
東京の下町のメーカーでした。

表現しにくいですが、非常にまろやかな使い心地

さっき鉛筆削りのデザインは完結したと書きましたが、カールの鉛筆削りは平成23年に日本文具大賞を受賞しています。
ということは、まだ進化する余地があるのかもしれませんね。
最近ダイソンが出したドライヤーのように、長い間それが当たり前だと思われている商品を改革するのって見ていて気持ちがいいです。
でも、鉛筆削りって今どのくらいの人が使ってるのかなあ
文房具とクラフトブームで、もう1度見直されてるのもしれませんね。

こちらDAHLEの鉛筆削り

3つのギザギザの金属で鉛筆を押さえる構造です

鉛筆削りをもう1つ。
これは銀座松屋のデザインコレクションで買いました。
1930年創業、ドイツのカッティング機器製造メーカーDAHLE(ダーレ)です。
モデル155は小型ながら洗練されたデザイン。
しかしインポートだけあって4,000円以上します。汗
高い!!!
でもクラシックで工業製品らしい、媚びないデザインが魅力。
あえてクラシックなスタイルを採用しているので、鉛筆を挟む際に鉛筆のボディに歯型のような傷が少しつきます。
昔、小学校で使っていた自分の鉛筆にも必ずこの傷がついていたのを思い出しました。
なんだか懐かしい気持ちに。

DAHLEはCARLに比べると鋭い使い心地

どちらも芯をどのくらい尖らせたいか、調整する機能がついています。
日本製は優しくまろやか、ドイツ製は甘さがなく、硬く鋭い使い心地です。
ドイツ製の方が工業製品の原点らしい、粗野な部分が残っているような気がします。
調べてませんが、鉛筆もドイツで生まれたことを考えると、鉛筆削りもたぶんドイツで生まれたのじゃないでしょうか。

鉛筆って100年以上前からあるプロダクトだと思います。
それを削る鉛筆削り機も結構以前からあるものでしょう。
デジタルデバイスが色々登場する中、100年も使い方が変わらない個人向け工業製品って他にあんまりないのじゃないかなあ。
ロマンがありますね。
使い心地は別として、機能にあまり差異のないプロダクツだからこそ、デザインは重要です。

クルマなどと同じで使い心地が全然違うのが面白いですね

日用品のブームはまだ続く?

松本 知彦 for Private Time/2016.09.29/ライフスタイル

アートディレクターの平林奈緒美さんがディレクションを務める日用品を集めたサイトGENERAL VIEW。
(現在はディレクションの提携解消)
今年の2月には、カーサブルータスがGENERAL VIEWの特集を組んでかなり話題になりましたね。
この号は相当売れたと思います。

渋谷ロフトのリニューアルに合わせてできたコーナー

時を同じくして、今年3月にフロアリニューアルを行った渋谷のLOFTに、同じく平林さんのディレクションしたコーナーが設置されました。
これが実に今っぽいというか、箱が好きな自分にとってはかなり興味深いコーナーになっています。
表面が化粧加工されていない粗野な素材である段ボールを使ったプロダクツは、今の気分にぴったりで魅力的。
個人的には、ドナルドジャッドに始まり、箱という形状を見ると何を見ても気になってしまう。
以前このブログでも、浅草橋のシュロがディレクションするブリキの箱を紹介しました。
http://blog.10-1000.jp/cat28/001214.html

グレーのボックス。箱好きにはたまらないです

丈夫な形状の箱もあり

白い段ボールを使った様々なサイズの箱が買えます

置かれているのは、バンカーズボックスなどで知られるフェローズの白い段ボールのシリーズ、駄箱といわれる板紙を使った様々な大きさの箱のシリーズ、あとはプラスチックのケースやテープなどなどの輸入プロダクツを含む日用品の数々。
中でも、黒の箔押しデザインが施されたグレーの板紙で作られたシリーズは、あるようでなかなかない魅力的なプロダクツ。
板紙と書きましたが、紙の質は竹尾のGAボードよりも少し落ちるくらいで十分にしっかりしています。
色々なサイズがラインナップされているのもよいですね
ハグルマ封筒でも同じようなシリーズを購入することができますが、ハグルマと比較するとずっとこちらの方がしっかりしています。
ハグルマの方はホントに駄箱って感じ(そっちも購入して比較してみました 笑)
黒の箔押しが効いているっていうのもあります。

事務所で置き去りになった誰も使わない箱 笑

事務所での使用も検討するためにたくさん買ってしまいましたが、それらは事務所の本棚に置きっぱなしで誰も使わない・・・・笑
一応事務所はすべて伊東屋のヘルベチカシリーズで揃えて使っています。
でも段ボールのファイルボックスも魅力的ですね。

久々に行ったけどロフトってすごい!

話は変わりますが、日用品やデザイン用品を買いに行く際、僕は渋谷では今までハンズのみを利用していました。
今回平林奈緒美ディレクションのプロダクツを見るために久しぶりにLOFTに行きましたが、これがちょっとオドロキの体験だった。
田中一光の不在、西武グループの没落などで、LOFTもすっかりダメになったと思ってました。
でもリニューアルされたフロアはなかなか良くて、多くの発見がありましたね。
ハンズとはきっちり差別化できていて、商品ラインナップや展示はハンズより1ランク上のセレクトで、よい感じです。
昔から渋谷エリアは東急VS西武の戦場ですが、日用品の分野ではLOFTがかなり攻勢を仕掛けてますね。
デザイン戦略は無印良品とも舵取りが似ていて、同じ西武グループ内でマーケットを食い合うのではないか?とも思いました。
でもLOFTのリブランディングのパワーを感じました。

UNITED ARROWS六本木ヒルズ店プレオープニングパーティ

松本 知彦 for Private Time/2016.09.23/ファッション

9月21日、新しくオープンするUNITED ARROWSの六本木店のプレオープニングパーティに行ってきました。
これがなかなか新しい体験でした。

場所は以前BALS STOREがあったところです。

バーニーズニューヨークができるなど、最近六本木が再び注目されていますね。
今アツいのでしょうか?
六本木ってミッドタウンや六本木ヒルズがあっても、全然行かない街です。
どうしても外国人観光客と夜、品のないIT関連の人たちのイメージしかなくて、あまり訪れたいと思わないのが個人的な理由ですね。
六本木に行くというのはどうしても気負いしてしまうというか。
ナイトクラブと夜遊びの浮ついたイメージがついて回るというか。

舞子さん、チンドン屋、紙切り職人、ドラッグクイーン、色々なイベントが入ってました

写ってませんが、店内には平間至のでっかい写真が飾られてます。

さてそんな中で、UNITED ARROWSが新しいお店を六本木ヒルズ内にオープンさせました。
以前からメンズはありましたが、同じ場所に今度はレディスも加えて、2フロアの巨大なストアを作ったのです。
これがですね、、、なかなかスゴイのです。
以前から六本木店は数字的にかなりよいと聞いていましたが、それもあって店のオープン前に近隣店舗から優秀なスタッフがどんどん六本木店に集められていました。
知ってる人たちが次々六本木店に異動してしまった。
昔の原宿店のように、接客はベストメンバーだけで固められている感じです。
原宿本店は置いてきぼりの感がありますが、これからは六本木がUA最大の旗艦店ということになるのでしょう。
相当な気合が入ってる感じでした。

こちら傘専門の部屋。FOXがたくさん。

店内は広いです。
インテリアデザインは片山正道。
片山さんは最近海外の物件ばかりで、国内の仕事をあまりしてないという印象ですが、京都のパスザバトンから久しぶりに名前を聞きました。
当日本人も来てましたが、知人である彼のマネージャーに聞いてみたところ、店のインテリアコンセプトは「バザール パラノイア」とのこと。
直訳すると、分裂した小さいお店たちって感じでしょうか。
確かに店内は、いろいろな小さいスペースに区切られて構成されていて、それらに横の関連性は全然ありません。
しかし1つ1つが今っぽく、俯瞰で見たら今の東京のエッジーな気分が見事に表現されているような店になっているのです。
進化したセレクトショップのカタチともいえるでしょうか。
セレクトショップという考え方、業態が一般化してから久しく、もう新規性はほとんど感じなくなっていましたが、六本木店はワクワクする空間、構成になっているのです。
新しい!
こんな気持ちは久しぶりです。
さすがUAって感じですね。

ホントに様々な用途の小部屋に分かれています

メンズの奥では本国から職人を呼んでcarusoのオーダー会やってました。

傘だけの部屋、靴磨きだけのスペース、ブリティッシュの小部屋、和室、メガネエリア、和菓子、モンブランコーナー、いろんな部屋で構成されています。
サルトのようなお直しのコーナーにかなり広いスペースを割いているのが印象的でした。
なんだか伊勢丹メンズ館を圧縮して、そこにストリートやエッジーな要素を高いレベルで加えたような感じです。
NEWoMANにも近いものを感じます。

レジ周りのデザインもカッコよい。片山さんって感じ。棚の上は全部招き猫。

ココ、これから売れるだろうなあ。
でも六本木、行かないなあ。
これからはUA行くために六本木にも行ってみようかなあ
そんな気にもさせるお店でした。

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